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所在図は省略できる
最近では、所在図としてグーグルマップなどのインターネット地図を印刷したものを管轄警察署に提出しても受付けてもらえることが多いです。
その一方で、図を作成することが苦手と感じ、大変だけれど、手書き作成したい方もいらっしゃるかと思います。
しかし、作成するどころか一定の要件を満たしさえすれば、この所在図は省略することが可能となります。
もちろん、省略可能な場合であっても、所在図を作成し提出されてもかまいませんが、省略できるとなると書類作成が少しですが楽になります。
今回は、この所在図を省略できる要件について解説していきたいと思います。
※なお、所在図と違って配置図は省略できませんのでご注意ください。
省略できる要件
以下の3つの場合があります。
【普通自動車の場合】
以下の要件を全て満たすと所在図を省略できます。
要件1 自動車を買い替える場合などで、自動車を入れ替える。
要件2 使用の本拠の位置と保管場所の位置のいずれも旧自動車の時と変更がない。
要件3 申請時点において旧自動車を保有している。
【軽自動車の場合】
以下の要件を全て満たすと所在図を省略できます。
要件1 軽自動車に買い替える場合などで、自動車を入れ替える。
要件2 使用の本拠の位置と保管場所の位置のいずれも旧自動車の時と変更がない。
要件3 届出の時点で旧自動車を保有又は届出日の前15日以内に旧自動車を保有していた。
【使用の本拠の位置が保管場所の位置と同一の場合】
自動車の使用の本拠の位置とは、個人の方であれば、住所のことです。法人の場合は、自動車を使用する本社や支店、営業所等のことです。
保管場所の位置とは、車庫(駐車場)の位置のことです。
つまり、個人の方を例に取ると住所と車庫の位置が全く同じであれば、所在図を省略できます。
要件を満たす場合の具体例
・旧自動車で使っていた車庫をそのまま買い替えた新しい車が使う場合
・車庫の位置は変更せずに、同居している家族に車を売ったりあげたりする場合
申請書に旧自動車の保管場所標章番号を記載
申請書(届出書)に旧自動車の保管場所標章番号を必ず記載
要件を満たすことを確認できたら、自動車保管場所申請書(軽自動車の場合は「自動車保管場所届出書」と言います)の「保管場所標章番号」欄に旧自動車の保管場所標章番号を記載します。
以下は千葉県の自動車保管場所申請書です。
これを例に見てみると、実際に赤く囲った部分に旧自動車の保管場所標章番号(9桁)を記載することになります。(備考欄に所在図省略の件の記載あり)
これで所在図を省略して、他の書類のみ管轄の警察署に提出することができます。
保管場所標章番号の確認方法
旧自動車の後面ガラスか車体の左側面を確認
手元にある旧自動車の後面ガラスか車体の左側面に貼ってある保管場所標章(ステッカー)に、9桁の保管場所標章番号がありますので確認して見てください。
保管場所標章番号通知書で確認
また、旧自動車を入手した時に保管場所標章番号通知書という書類を受け取っているはずです。こちらにも保管場所標章番号が記載されていますので確認できます。
要件を満たしても省略できない場合がある
ここまで説明してきたように各要件に該当し、旧自動車の保管場所標章番号を記載して申請すれば、所在図を省略することができます。
ところが、自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則第1条3項の但し書きで
「警察署長は、当該申請に係る場所の付近の目標となる地物及びその位置を知るため特に必要があると認めるときは、同号に掲げる書面の提出を求めることができる」
と規定されています。
つまり、たとえ、要件を満たし所在図を省略し提出できた場合でも、警察署長が必要があると認めた時は、所在図の提出を求められてしまうこともありうるということです。
警察署に事前に確認とるのが確実
前述のように、警察署長に必要があると認めた時に提出を求める権限がある以上、提出を求められたら段取りどおりに申請できなくなってしまいます。
したがって、省略したい場合には、管轄警察署へ事前に確認されるのが確実かと思います。
所在図はインターネット地図を印刷したものでもいいのでそんなに手間はかかりません。準備できるならばしておいた方がいいと思います。
☆【その他書類作成方法】は以下の記事をご参考ください